久しぶりにこんとあきを読みました。林明子さんのロングセラー絵本。
ぬいぐるみのこんと小さなあきが電車に乗って大冒険をする話。
おもちゃが動いたり話したりする絵本はたくさんあります。夜に動き出したり子どもとだけ話せたり。ぬいぐるみという現実の前置きがありつつのお話が多いです。
こんとあきは少し違います。ぬいぐるみのこんが動いて話すのが、現実に溶け込むように自然に描かれているのです。
こんはおばあちゃんから子守を頼まれて、あきちゃんが生まれる前から椅子に座って待っています。
でも、次のページではあきのぬいぐるみとして踏まれたり引きずられたりしているのです。
あきがおおきくなるとこんも話を初めて大冒険が始まるのです。
常識というもやにと覆われている頭では、どういう設定なんだろう、あきちゃんの空想なのかとか考えてしまいます。
でも、子どもにとってはぬいぐるみに命があるのは当たり前なのかもしれません。
4歳くんも2歳のころから読み聞かせをしているけど、なんてぬいぐるみが話すの?とは言ったことがない。
名作の絵本というのは常識のもやに覆われていない子どもの感覚のある作品なんだと思います。