4歳くんに弟ができて一年。想像していたような赤ちゃんがえりはなかった。でも、がまんしなきゃいけなくてすねたり、赤ちゃんは許されて自分は怒られたり、ご飯を一人で食べられるのに「食べさせて」って言ってみたり、心は揺れ動いていたようだ。
下の子が生まれたとき、「かわいいー」と言ってくれ、二人目ができてよかったと穏やかな気持ちになったものの。彼にとってはかわいいながらも葛藤があり、ときにはおもちゃを取られてたたいてしまったり、じゃれてくるのが嫌で押してしまったりということも起きたことに驚きはない。
その結果怒られて、ひとりかなしくなることも多かっただろう。
親としては、4歳くんの気持ちもわかる。けれど、一瞬のできごとに赤ちゃんが泣けば、そっちを心配してしまっていた。そんなときの4歳くんの顔は、寂しい顔をする。心が遠くなっていくような。
小さな心の痛みでも積み重なっていけば取り返しがつかなくなることもある。だから、寂しい顔をさせてしまったときは、すぐにハグを。
最近では怒られたら「そんな怒ると悲しくなるよ。いいの?ごめんねして。」とだまって寂しい顔をするのではなく気持ちを言ってくれるようになった。
心のすれ違いがあっても、その場で気持ちを確かめ合うことが大切だとようやくわかってきた。